SSブログ

映画「祇園囃子」 [映画]

録画で映画「祇園囃子」を見ました。

主演は木暮実千代さんと若尾文子さん。

木暮実千代さんは祇園(京都の花街の一つ)の芸妓・美代春。

若尾文子さんは上七軒(京都の花街の一つ)で芸妓をしていた母を持ち、
父は美代春さんの馴染み客であったが、今は零落しており(脳卒中も患った)、
若尾文子さんは、美代春さんに頼み込んで祇園で舞妓の道を目指す。

若尾文子さんは舞妓・美代栄となり、
お座敷でも人気者となるが、
車両会社の若旦那である楠田に見初められ、
美代春は楠田のお客さんである役場の課長に見染められ。

見ていると、楠田が役場の課長を接待する場面が出てくるのですが、
芸舞妓合わせて6〜7名、三味線や太鼓の地方さんが5名ほど、
役人の接待で、これほどの費用をかけるとは・・・
その後も楠田はお茶屋に来ますが、
費用はもちろん楠田の車両会社持ちです。

自分が同じ場所に居たら、まず「一体幾ら」が先走って
落ち着いて飲めないだろう、と思う。

それと、映画の中で何度も出てくるのが
「お客の栄枯盛衰」「零落」。
この花街でどれだけのお客がお金を使い果たしたのか。
井上真央さんが舞妓を演じた「花いくさ」では
こうした台詞や、切り口はありません。
これから上映される「舞妓はレディ」でも同じでしょう。
でも、この言葉は、本当に恐ろしく感じる。
祇園で馴染みになるということは、このことと表裏。

花街は、芸舞妓さんの着物だけでも、
ものすごいお金がかかります。
芸事(習い事)の費用だって大変で、
やっぱり、お金をどーーーんと使う人が必要です。

あと、浪花千栄子さん演じるお茶屋の女将さんの威厳と権力。
この演技を見ていると、花街で自分自身が叱られているような気分に・・・

若尾文子さん演じる舞妓・美代栄は
「基本的人権」のことを戦後直ぐらしく言って回るのですが、
そんなもん、花街のしきたりの中では、通るはずもなく、です。

木暮実千代さんの上品な艶、
若尾文子さんの若々しい美しさ、
とっても見させてくれる映画でした。

Gion_bayashi_poster.jpg

このポスターには
「舞妓という名の高価なおもちゃ・・・」という宣伝文が書かれていますが、
やっぱり、時代を感じさせます。
nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。