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戒名と俗名(2) [仏壇]

さて、諱(いみな)というのは「忌み名」、
つまり用いることを避ける名前です。

実は、親が付けた名前が諱となります。
田中昭彦さんであれば、昭彦さんが諱で、
この名前を呼んで良いのでは親と近親者、
昔であれば主君などに限られました。

なぜそのような習慣が生まれたのかと言えば、
死んだ後に、本名で呼ぶことを避けるという習慣が
極東アジアでは一般的だったからです。
極東アジアというのは日本・中国・韓国のことです。

本名で呼べば、その魂が蘇るというほどの、
一種の呪術的な要素が感じられます。

そのように考えると、諱という本名は、
その人にとっての魂であるとも言えます。
名前に魂が宿っているのです。

それで、本名以外に、名前を何度も変えるという習慣が生まれました。

例えば幕末維新の時に活躍した
勝海舟は幼名が鱗太郎です。
その後、義邦、安芳と名前を変えて
大観院殿海舟日安大居士が戒名です。

幼名というのは元服するまでの名前で、
元服後の名前が諱となります。
つまり勝海舟で言えば、おそらく義邦が諱です。

戒名はこうした名前の習慣があったからこそ、
人々の間に浸透したと言えます。





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