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目連尊者の母(9) [仏壇]

お盆は七月十五日に行われますが、これは中国における中元の日に当たります。
日本で中元というとお中元という贈答の習慣が思い出されますが、中国の中元は冥界の門が開き、先祖の魂が帰ってくる日です。

十方衆僧於七月十五日僧自恣時。
於七月十五日。
年年七月十五日。

『盂蘭盆経』では、なんと三回も七月十五日という日の指定が出てきます。

お盆は元々が仏教行事というわけではありません。中国の道教ないしは古くからの習慣と習合して、仏教の行事としてのお盆が成立しました。
日本の仏教教団の中には「お盆は元来、仏教行事ではない」といってお盆をしないというところもありますが、全く無視しているわけではなく、歓喜会(かんぎえ)という名称でそれらしき仏事を行っています。その上、切子と呼ばれる盆提灯までぶら下げることを認めており、少し変な感じがします。

元来仏教では、という言い方は実は仏壇業界内でも度々聞くことのできる言葉ですが、「元来」という言葉の内容は極めてあやふやです。
それでも「元来」という業界の方々の言葉の内容を探ると、死者供養、先祖供養を排した部分を「元来」と意味付けていることに気付かされます。
しかし、釈迦の仏教、それ以降の複雑な仏教哲学としての仏教、さらには中国の仏教、日本の仏教と、何をもって仏教というのかは不明です。
 
さて、釈尊は目連に言います。

現在父母七世父母六種親屬。得出三途之苦。
應時解脱衣食自然。
若復有人父母現在者福樂百年。若已亡七世父母生天。

 この七月十五日に僧侶を供養する者の先祖、それも七代前にまで亘る先祖は、三途の苦しみ、つまり地獄へと渡る苦しみから解放されるというのです。苦しみから抜け出るのは先祖ばかりではありません。六種の親族、つまり一家(両親、兄弟姉妹、妻子など)までが苦しみから逃れ、親が生きている場合には百年、つまり相当な長生きという福楽を得ることはでき、すでに父母が亡くなっている場合には、七世代前までの父母が天に生まれ変わるとことができるというのです。

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