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『幽霊を捕まえようとした科学者たち』(2) [宗教]

『幽霊を捕まえようとした科学者たち』の主人公であるウィリアム・ジェームス(1824~1910)のことを知ったのは大学生の時のことです。

 それはウィリアム・ジェームスの著作、『宗教的経験の諸相』との出会いでした。その時から今に至るまで、自分に内在している大きな課題は「宗教的体験」とは何だろうか、ということです。
 その「宗教的体験」の解釈に大きなアイデアを与えてくれたのが、ウィリアム・ジェームスの『宗教的経験の諸相』です。
 しかし、この『幽霊を捕まえようとした科学者たち』を読むまで、ウィリアム・ジェームスがゴースト・ハンター、つまり心霊現象の研究に深く関わり合っていたということは知りませんでした。
 知らなかった理由は、僕自身がウィリアム・ジェームスがどのような学者なのか、ということを調べなかったからに他なりません。
 ただ、自分の研究テーマに都合の良い解釈を与えてくれるのが『宗教的経験の諸相』であったということでした。

 この『幽霊を捕まえようとした科学者たち』を読み始めて驚いたのは、ウィリアム・ジェームスが物語の主人公であったということです。卒論の時にお世話になったウィリアム・ジェームスです。

 ウィリアム・ジェームスの『宗教的経験の諸相』では、簡単に言えば、宗教的な神秘体験が実際に起こりうるということ、その神秘的な体験が宗教家にとっての大きな転機となる、というようなことが書かれていたと思います。
 しかし、その神秘的な宗教経験は、傍らから見れば、意味のないことかもしれません。気が触れた、変になったとしか思えないかもしれません。
 ウィリアム・ジェームスは『幽霊を捕まえようとした科学者たち』の中で、宗教家ではない、一般の人、あるいは職業霊媒、手品師(?)が出現させる心霊現象を解明することで、心霊の実在を証明しようとするのですが、それは宗教家の宗教的経験を裏付ける証明にもなったはずです。

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