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白木位牌から本位牌に代える理由 [仏壇]

 満中陰を迎えると、白木位牌を本位牌に代えます。
 では何故白木位牌から本位牌に代えるのでしょうか?

 仏教ではこのことを説明していませんが、白木位牌から本位牌にすることで、正式にご先祖様に加えられたと言えます。
 中陰とは死んでから四十九日までの間のことを言いますが、この間に故人の生まれ変わり先が決まると仏教では考えます。生まされ変わり先とは地獄、修羅、餓鬼、畜生、人、天のことです。

 地獄とはまさに地獄のこと、修羅とは戦いの世界のこと餓鬼とは飢えの世界のことです。修羅と餓鬼の世界は今でも世界中で見ることのできる世界ですし、日本でもつい百年以内にそのような世界がありました。畜生とは動物のことで、人とはこの人間世界のこと、そして天は天人の世界です(キリスト教の天国とは異なります)

 どのようにして生まれ変わり先が決まるのかと言えば、生前の行いによって決まりまるのですが、実際には亡き人が地獄や修羅、餓鬼に墜ちたと考える人はいませんし、動物になってしまったと考える人もいないでしょう。

 亡き人を位牌としてお祀りするのであれば、動物になってしまっていては困りますし、別の人に生まれ変わっていても困ります。

 亡くなった人を位牌としてお祀りするということは、実は御先祖様になられたということになります。地獄や餓鬼、修羅の世界に生まれ変わったり、別の人に生まれ変わるのではなく、ご先祖様になられたと考えるのが良いでしょう。

 それでは何故白木位牌から本位牌にするのかと言えば、そこで御先祖様としての永遠性を象徴するためです。

 白木位牌は長くお祀りしていると変色して黒ずんできます。しかし、黒塗りの位牌や黒檀や紫檀で作られた唐木位牌は数十年(あるいは数百年)のお祀りの中でも大きな変化がありません。つまり、本位牌は永遠性を意味するものなのです。

 白木位牌から本位牌に代えるタイミングは四十九日を迎える法要の時、あるいは百ヶ日法要、遅くとも一周忌までには代えるようにしましょう。

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